FreeCADはオープンソースの3D CADソフトで、機械設計や解析、モデリングに幅広く使える強力なツールです。
その中で「フェイス化、シェル化(Shell)」は、ソリッド(中身の詰まった立体)から表面(face)を作って計算などの検証を行う際に用いる重要なデータです。※shell化というと、厚みを持たせた中空形状を作る機能でも用いるので、混同しないように注意してください。少しややこしいですが意味が違います。
本記事ではその中でも、「円筒の側板だけをShell化する」具体的な方法をご紹介します。

準備
まずは基本となる円筒を作ります。
- Part Workbench に切り替える
- ツールバーから 「円筒(Cylinder)」 を選択
- プロパティから寸法を調整
- 半径:50 mm
- 高さ:30 mm
- 位置はデフォルトのままでOK
この時点で中身が詰まったソリッドの円筒ができています。

手順
①ベンチマーク partを選択

円筒のソリッドを選択:左側のコンボメニュ(モデル)から選択

シェイプビルダーで「面からシェル」を選択(下のアイコン)

※2面を選ばないといけないので、側面と上面を選択

選択したら作成ボタンを押す

もう一度シェイプビルダーを選択し、エッジから面へを選択し、上面のエッジ(円形のエッジ線)を選択し、上面を作成


これで「上面」のフェイス面と「上面と側面」のshellの2つができます。
次にctrlを押しながら「上面と側面」のshell、「上面」のフェイス面の順に選択し、Slice apartの機能を選択すると、Ecploded Sliceができ、その長に側面のみのfaceが出来ています。

側面のみのフェイスを選択し、ベンチマーク“Mesh”でシェイプからメッシュ(以下アイコン)を作成を選択すると、側面のメッシュが出来上がります。


まとめ
FreeCADのこの流れで分解をすれば、円筒の上下の面を削除して 側板だけを残したShell(face)形状 を簡単に作ることができます。その他にも、ある部分だけをshell(face)として抜き取りたい際にも応用ができるので便利です。
解析モデルの準備や部品設計の下準備にとても便利なので、ぜひ試してみてください。