デンブログ コラム

オーナーズエンジニアに求められる技術を理解し、依頼主としての役割を学ぶ

製造業では欠かせないエンジニアリング業界では、依頼主からの依頼があってはじめて仕事が発生します。そんな依頼主とエンジニアリング会社の仕事のやりとりには、お互いに無茶難題を突きつけないように、オーナー側に相談役をつけておく事が一般的です。

その相談役は、仕様を十分理解している人を配置しておく必要があります。しかし、なかなかそういう人材を担える部署が少ない為、工事や設計を社内組織だけで行う組織(工務部や設計部)などをその役割に充てがうケースが多いはずです。

そういう組織のことを、一般的に依頼主のエンジニアとして「オーナーズエンジニアリング」と呼びます。その人はエンジニアリング会社との仕様調整や書類チェックなどを行いながら、プロジェクトで求められている仕様から外れていないか?を常に意識しながら業務を行います。

オーナーズエンジニアはプロジェクトマネージャーとは違い、技術面のサポートを双方に行う

オーナーズエンジニアの役割としては、社内組織への技術的なフォローだけでなく、依頼先のエンジニアリング会社へも設計がスムーズに行える様に、自社の規格やコンプライアンスを的確に連絡していく必要があります。さらに、自身の判断によりエンジニアリング会社から提出された設計の良い悪いを的確に判断し、その都度アドバイスをする役割も担います。その為、そのプロジェクト内容だけでなく、これまでの経験から判断する場面も多い為、強い決断力が必要です。

では1番オーナーズエンジニア担当者にとって一番大事な役割とは何でしょうか?

プロジェクトメンバーとエンジニア会社とのコミュニケーターとしての役割は大きい

実際には、プロジェクトマネージャーの意思とエンジニアリング会社の設計意図に相違があるかどうかのチェックが主な役割になります。その為、とても重要なのがプロジェクトマネージャーとのコミュニケーションやエンジニア会社との報連相です。この役割ができるかどうかでプロジェクトマネージャーとエンジニア会社の関係が良くも悪くもプロジェクトの成功や失敗に繋がります。では、全ての仕様を相談しながら決めていくのが正解なのでしょうか?

オーナーズエンジニアの人は、全ての仕様を相談しながら決めるのではなく、自己処理能力も求められる

メーカーから仕様について相談があった場合を仮定してください。その相談をオーナーズエンジニアのあなたが受けたとします。その時あなたは、何が正解なのかわからないからと言って、取りあえずメンバーにすぐ相談するのでは、オーナーズエンジニアの存在する意味がありません。

それに相談してみたものの、答えは結局分からないまま、、なんてことがあっては、相談されたメンバーの時間も失われてしまい、デメリットになります。

オーナーズエンジニアの担当者は、分からないことを自分なりに調べ、それを自分なりに解釈してそのプロジェクトにとって大事かどうかを判断しなければいけません。全ての仕様を1人で判断するのも良くないですが、全てを他人任せに判断してもらってはプロジェクトで作り上げようとしているモノの統一感が無くなってしまいます。この統一感こそがそのモノの品質やこだわりに繋がります。

※ちなみにその統一感を出すためには、以下の2つが重要であると私は考えています。

①しっかりした方針をあらかじめ決めておく。

②1人がある程度仕様をコントロールしておく。

このように、オーナーズエンジニアは、技術だけでなく法令の知識やメーカーのノウハウなどを自分で調べる調査能力も求めらるのです。

※最近社内でオーナーズエンジニアについて話題になったので、私の考えをまとめておこうと思い記載しました。

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den
完全独学でWEBデザインを無謀にも挑戦している中年男。 工場勤務の会社員で3児の父。 チャレンジを忘れず、妻に怒られても心はおれず。 有益な情報を発信し、これを見ている人の為になればと思っています。
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